プレゼンのコツ

ここ数年は100人ぐらいの参加者を前にして、情報セキュリティに関する説明会を開催する立場になっています。一番最初の頃は汗はダラダラ、顔はひきつり、頭は真っ白で、言葉に息詰まり、ノドをやられ、と散々でしたが、やっと余裕があるように見せかけながらの説明会ができるようになりました(相変わらず心の中では嵐が吹き荒れてますがw)


プレゼンにもコツがありますので簡単にご紹介しましょう。
1点目は「嘘でもいいから余裕があるように見せること」です。結局自分が不安になっていれば、聞いてる人にも不安は伝染します。そうすると「この人大丈夫かいな?」と不信をもたれることになり、マイナスのスパイラルへ陥ります。
2点目は「腹から声を出すこと」です。カラオケが一番解りやすいと思いますが、ノドから声を出すと、あっという間に擦れます。また、擦れてくると聴き取りづらくなり、咽たりしてしばしば中断することにもなり、これまた不信を抱かせる遠因となります。声を出す時はお腹から声を出すようにすると、どっしりとした声になります。
3点目は「アンチョコや資料を見ないで、観客を見ながら話すこと」です。説明会ならプロジェクタに映る資料が主役で、説明する人はサブです。説明者には視線はほとんど行きませんし「見られてる」という思い込みです。逆に観客の方をゆっくりと見渡してみましょう。こちらを食い入るように見ている人、紙の資料で追いかけている人、寝てる人(・・・)色々な人がいます。もし視線があったら、にっこりと笑顔を返しましょう。余裕の現れに繋がります。
おまけで、途中途中に笑いのネタを仕込んでおく、等もあります。10個ちりばめて1回でも笑いが取れれば、お互いの緊張も解れますので、余裕ができてきたら仕込んで見てください。


100人を相手にするよりも、むしろ少人数のプレゼンの方が難しいです。ご参考になれば幸いです。

解りやすく伝える、という難しさ

説明やプレゼンの機会がある時に、まずぶち当たる壁が「どの程度まで噛み砕いて解りやすく伝えればいいのか」という命題だと思います。同業だからここまでは解るだろう、的な甘い考えで資料を作成して、プレゼンしても生あくびばかりされるとショックを隠せないと思いますが、残念ながら見通しが甘かったということです。


ではどの程度の噛み砕きが必要でしょうか。私的には「小学生にも解るまで噛み砕く」こと、「要するに何を言いたいのか、という軸を持つ」こと、最後に聞き手の理解度に応じて表現を柔軟に変更できること。以上3点が解りやすく伝えるコツだと思っています。


軸を持って一貫性を保ったプレゼンはぶれません。あれもこれもどれも、とかき集めた資料をただ並べても無意味です。軸に沿っているかいないかで篩いにかけましょう。小学生にでも解る説明、という目安があれば、噛み砕くレベルも終着点が見えますね。聞き手の理解度は、この説明で大丈夫かな?と確認しながら徐々に噛み砕いたレベルを上げながら説明していくことで、どの程度の理解度があるのかが見えてきます。

ブログやプレゼンの資料を作成する際のご参考にしていただければ幸いです。

接客業の方の「姿勢」について

最近セミナーにぽつぽつと参加する機会があり、その際に知己を得た方にバー店長(接客業)がいます。この方の接客に対する「姿勢」が素晴らしかったので、メモっておこうかと。


お客様に喜んでいただくために、釣りに行って釣った魚を肴で提供したり、サプライズイベントを開いたり、極めてフレンドリーな接客をしています。それを大いに気に入って、海外から家族ぐるみでお店に遊びに来る方もいるそうです。
そのバー店長曰く、「生来から人に喜んでもらうのが好きで好きでたまらないからお店を創り、お客様にお店に来て愉しんでもらった上に、お金までいただける。こんなありがたい商売はありませんよ」


皆さんは、お客様にどの程度の「姿勢」で接していますか?

ワークライフバランスという言葉のワナ

ライフ(人生)の中にワーク(仕事)がある。

自分が何者なのか見出せないままだとワーク(仕事)こそライフ(人生)!と錯覚して、他に目を瞑り勝ち。「ワークライフバランス」ですらワークが先に来ている言葉のマジック。優先順位はどう考えてもライフ(人生)。


人生、やる事、やりたい事、いくらでもありますよ。だからライフワークと言うのです。会社は定年で追い出されますが、好きなことは定年はありません。死ぬまで続けて磨きましょう。

お互いが笑顔になれる行動をしようぜ!

デザインの範囲をどんどん広げるとどうなるか


「ビジネスのためのデザイン思考」を読了したので応用編を。お題は以下の2点です。
■デザインの範囲をどこからどこまで広げるか
■デザインに最も必要な「感動」を何にするか


デザインとは言わば「導線の設計図」です。下記のような淀みない流れを予め作っておくことが肝要です。
1.何も知らない人の目を引き、興味を持ってもらう
2.間口を広げた入り口で一度もつまづくことなくスムーズに受付をすませることができる
3.一度使ったら生活習慣が便利となり、手放せなくなる
4.更に口コミで伝播してもらえる


デザインの対象範囲をどこまで広げましょうか。技術系の方とアナログ系(PCを使わない方)とのスキル・ノウハウの乖離が顕著になってきていますが、私的には、技術系とアナログ系の人達全てを巻き込んだ範囲でのデザインを考えています。
この場合、しんどいとは思いますが、技術系の方達はアナログの方の意識レベルまで降りる(解りやすく噛み砕く)ことが必要です。
アナログの方達と何度か呑みながら話しをしていますが、PCはキーボードがある時点でハードルが高いものなのです。


殊に日本人は「導線」がない空間には弱いのです。webは自由度の高い空間ですが、基本的に放置です。
アナログの方達から「何をしたらいいのか解らない」「どこから手を付けたらいいのか教えてくれる人がいない」という声をよく聞きました。


ドラクエはよくできたお使いゲームで、全ての登場人物が主人公を最後までたどり着けるように緻密に世界を構築しています。一方で、UO(ウルティマオンライン)は恐ろしく自由度の高い「場」だけ置いて「好きにせよ」としたため、一部の好事家が深くのめり込む範囲に留まってしまいました。

電気やTV、電子レンジやSuicaのように、シンプルで説明を読まなくても操作可能なもの、何でもできるではなく「それしかしなくていい」モノ、もしくは多機能で高機能、アレもコレもできるけど、操作を代理代行してくれるサービスが必要とされているのです。「面倒を取り除く事」が人に喜んでもらうサービスの一つです。

百貨店は「そこへ行けば全てが揃う場」として作られましたが、コンビニ「近場で済ませることができる場」に追い詰められてます。更に一部はAmazon「宅配してくれる」にシェアを奪われてます。出かけずに家でポチッとクリックする、というところまで面倒を取り除いたのは脅威に値します。
既存の発想を転換し、変化しないと生き残ることはできないのでしょう。

人の数だけ面倒事はあると思いますが、その人の悩み事を良く聴き、弱みを引き出して取り除いてあげる。ここまでをデザインとして構築したいなと思っています。
100人、1000人と活動していけば、万人共通の悩み事も見えてくると思いますので、更にそれを汎用化したサービスを提供することで、面倒事を取り除いてあげていきたい、とも思っています。


単純明快に言えば「お互いが笑顔になれる行動をしようぜ」ですね。それは作品でもモノづくりでもサービスでも技術でも何でもいいのです。その人が兼ね備え、静かに磨き続けた刃を魅せて喜んでもらえればそれで自分自身もお相手も喜んでもらえることでしょう。


無論1人ではできる芸当ではありません。今日は北海道、明日は沖縄といった空間的な制限があります。私自身が、何でもできるマルチ人間ではない、というスキルの制限もあります。そのための仲間であり、組織というものが必要となります。


これもまた、スパイラル的に実践しながら如何様にでも変化できるようにする柔軟性が必要なのでしょう。
視点は大局的に、対応は柔軟に。今後求められる組織像とはそんなアメーバ状の平面的な組織です。


共感を覚えて頂けたら、巻き込まれて頂けたら幸いです。

個人の(人生の)デザイン思考について

自分自身が喜ぶためにはどうすればいいのか?
自分自身が一番答えを知っているはずなのに見つけられないのは何故か?
おそらくは自分自身を嫌っているせいなのでしょう。

何故自分が嫌いなのか。
理想像と違うから、失敗ばかりしているから、等・・・突然ネガティブな事象ばかり渦巻いてしまい、考えることを停止してしまい勝ちですが、敢えて棚卸ししてみましょう。

自分自身の棚卸しは自分に入って、「よく聴く」というフィールドワークそのものです。自分にできていないのに、人にできるわけがありません。

不思議なことに自分自身の失望を棚卸しした中から、希望の芽が見えてきます。自分自身が本当に欲しい「モノ」が見えてくるからです。

自分自身が本当に欲しい「モノ」が見えてきたら、改めて自分自身の土台にしましょう。(根っこでも背骨でも基盤でも好きな表現でOKです)
そうすれば他からの情報に揺れる、ブレることがなくなります。

自分自身が本当に欲しい「モノ」を積み上げていった最終的な理想像をイメージして、文字でも絵でも写真でもいいから「書き(描き)」ましょう。その時点でPDCAのDoまで周ります。後は自分自身で愉しく続けられる仕組みを作り、日々積み上げていけばいいのです。

私とオフで逢った人から「落ち着いてる」とか「余裕がある」とかありがたいご感想をいただきましたが、それは単に私の目標地点への達成期間を5〜10年単位で考えているからです。

明日何とかしなきゃ!とか月末までに!!というのではなく「常熱」のとろ火でゆるゆると絶やさずに積み重ねればいい。昨日の自分自身よりも成長している。今日の自分自身よりも成長している。そういう自覚の積み重ねが、自分自身を好きになり、自信に繋がるのです。

ご参考にしていただけたら幸いです。一緒に登りつめましょう!

天才について

Facebookで天才postが多発していますが、実は皆さん全員が天才なんです。
授かった才能が何かに気づかないまま、迷走して見失う人や表現しきれずに諦めてしまう人が多いだけなんです。

才能とは「自分にとって好きで好きでたまらなく、寝食を忘れて没頭できる行動」です。
より具体的に言うのなら、子供の頃に本気で取り組んだ「行動」です。対象ではありません。
カード集めなら、カードではなく「収集」です。

授かった才能を丁寧に丁寧に磨いてください。生涯をかけて磨く才能なので急ぐ必要はありません。磨き続ければ尖った刃になります。ただ、「能ある鷹は爪隠す」じゃありませんが、刃は無闇矢鱈に見せびらかさず、振り回さず、普段は鞘に収めておきましょう。そして、ここぞ!という瞬間にだけ居合い抜きで魅せるのです。

私は研ぎ澄ませた刃を潜ませた天才達と、たくさん繋がりを持ちたいですね。