人に「逢う」ということ

人は財産であると思っています。世の中には個人の力ではできなくても、皆で協力すれば成し遂げる事ができる物事ばかりです。お互いで持てるモノを持ち寄り、力を合わせてまい進する事が大事です。その最初の一歩は、やはり「逢う」ことから始まります。


Facebookも実名だ、本人写真だ、と言っていますが、どんなに実名と写真が掲載されていたところで、オンライン上では記号にすぎません。おそらくは写真が口パクする程度の認識でしょう。ところが、オフ会で逢って話して騒いだ人ならオンラインでの発言も、その人の態度や口調がある程度浮かびあがってくると思います。リアルで逢ったことで文字から経験を呼び起こす事ができるようになるわけです。


「逢う」事でリアルな人となりを実感し、更に深く付き合うか否かの判断をしますが、その際にオンライン上でのやり取りが後押しとなります。前後が逆転しますが、文字だけの理屈がリアルの経験を補強する形となるわけです。

オンラインで自分の住む範囲外の人ともやり取りできるようになりました。是非ともオフでお逢いして、リアルな人となりを分かち合って、お互いの財産になりたい、と思う今日この頃です。

人に自分の意思を正確に伝えるコツ

コミュニケーションは相手に見える態度、表情、口調、言葉の順に伝わります。この内、態度は5割強と言われています。


みすぼらしい格好をした人が斜に構えた姿勢で視線をあさっての方向に泳がせて嫌そうに恨み言ばかり発している言葉と、さっぱりとした服装で姿勢を質し、視線は相手に向け、お腹から声を出す良い言葉、想像していただければ、どういう風に伝わるかはお分かりいただけると思います。コミュニケーションは、ちょっとした心がけで疎通が取れます。


また、相手に自分の意思を正確に伝えるためには、面倒だとしても必ず「主語」を付けて発言するように心がけて下さい。相手の意思を聴く時も「主語」を確認しながら聴くように心がけて下さい。「主語」がないまま伝えると、お互いの想像した「主語」を付けて解釈します。人同士の意思のズレは、まずそこがつまづきの一歩目です。

暗黙知を言語化する

経験則というものは、その方が年月をかけて濃厚な時間を過ごしてきた体験と知識の巨大な氷塊のようなものです。経験則は、その方の積み重ねてきた人生そのものも含みます。「氷山の一角」という言葉があるように、プカプカ浮いている氷塊は小さく見えますが、それは一部分に過ぎず、海中には膨大な大きさの氷塊があるのです。


では暗黙知はその方と同程度の年月を共に過ごして、同様の体験をして積み重ねないと身につかないものでしょうか。昔ながらの大工さんや料亭等では今も上記方法で伝統として継続していますが、見える化する方法のひとつに「頭の中の棚卸し」があります。
いわゆるブレインストーミングマインドマップ、KJ法等の様々な方法に分化されていますが、大元はひとつでいずれも「頭の中の棚卸し」+α(集合知によるひらめきや連結)です。1人でもできる簡単な棚卸し方法をご紹介します。


準備するものは100円ショップのカラー付箋紙とボールペン、以上です。ガチガチに構えず、ゆるゆるにリラックスして始めましょう。音楽を聴きながら、お菓子を食べながらでも結構です。お題を決めてから付箋紙に「○○が××する」といった簡単な一文で、お題への疑問、対策、回答をざくざくと書き連ねていきます。書き出してるうちに「そういえばアレも、コレも」と思考の連鎖が始まりますので、お題からかけ離れてなければ書き出していきます。15分〜20分もすると頭の中から付箋紙へ一通りの思いつきは出力できると思いますので、同じ表現、似た表現の付箋紙は重ねてすっきりさせましょう。「○○が」が一緒の付箋は、別途「○○」の付箋を新規に作って「××する」をくっつけてグループ化しましょう。


頭の中でもやもやと考えてるアイデア、課題、疑問、悩み等は、吐き出して見える化すると気持ちよくなります。PDCAのPlanだけで無限ループして煮詰まっていた状態から、Doしたことになるからです。残りのCAへ思考を進めましょう。
他の方とのヒアリングの際にも活用できます。お相手の会話をよく聴き、付箋紙に書き連ねて貼り付けていくことで、お相手の思考がどんどんと見える化でき、傾聴力も身につきます。

究極は全てのロジックを忘れることです

今まで何やかんやと理屈をこねくり回して説明してきましたが、先日のバー店長から素晴らしいコメントがつきました。

「難しいことはよく解りませんが、毎日愉しくお店を続けています」

「AをすればBになる。何故ではなく、結果だけが存在する。」10のロジックは1の経験則にいとも容易く打ち負かされます。経験則を備えている人からしてみれば、自分を信じて突き進むだけで自然と目標に到達できるのですから、周囲の人が何故あーでもないこーでもないと頭をこねくり回して悩んでいるのかを不思議な目で見ていることでしょう。経験則こそが自分の軸となり、ロジックは単なる枝葉末節に過ぎなくなります。ロジックを超えた経験則を身につけて自分の大好きなことに打ち込む、これこそが人生の醍醐味ではないでしょうか。


1人で思い悩まず、色んな人に塗(まみ)れ、色んな感性と経験則を見せ合い、お互いで成長し合うことが人生だと思います。

「愉しく続ける」ということ

今回は「継続力」についてです。平たく言えば「愉しく続けることができる仕組み」の事です。まず勘違いして欲しくないのは、好みや愉しい事というのは人それぞれなので、当然仕組みも人それぞれとなります。しかし、世間の流行が〜〜だから、とか有名人がやってるから、というのに流され、自分の好みや愉しい感性にそぐわない方法を試しては失敗して「あ〜あ、何か良い方法はないかなぁ」とボヤくわけです。自分自身の好みや愉しい事は、自分自身でしか見出すことはできません。先日も述べましたが「好きで好きでたまらなく、寝食を忘れて没頭できる行動」こそが自分自身の好みや愉しい事です。まずはそこに気づいてください。


次は「続ける」事です。続けた軌跡を後から見返すために、メモしておくのが望ましいです。3日、10日、一ヶ月、半年、1年、10年と積み重ねていくことで、どんどんと自分自身の自信の裏打ちにもなります。ある意味ブログはメモ替りの媒体として最適なのかもしれませんね。私の場合はレコーディングダイエットを使って1年半で15kgのダイエットに成功し、応用で小遣いもカットも成功しました。更に1日100円貯金も試してみて、年間で約5万円まで到達しました。「3日坊主だから」「飽きっぽいから」というのは、やはり自分自身のやり方とそぐわないからで、ある意味正しいです。


自分自身の「愉しい事」を見出して、自分自身で「続けることができる方法」を考案することで、知らず知らずの内に「継続力」が身につくのです。どの程度になったら「継続力」が付いたか、というと、「その日に実行しないとキモチ悪くなる」程度までです。歯磨きや服を着替えるのと同じように習慣化になると、逆にキモチ悪い、落ち着かない状態になります。


もし見出すことができない、というのでしたら、頭の棚卸しをして「愉しい」を見出すヘルプをしますのでご相談下さい。

経験則は全てに勝る、と言っても・・・

またしても理屈をこねくり回してすみませんが、経験則は可能ならば理屈に落とし、マニュアル化しないとその人が倒れたり、亡くなられたりした場合に、後に残った人達がてんやわんやすることになります。「いいからとに角やってご覧」では人は納得できませんし、動きません。言葉は悪いですが、経験則を高めた方は、自分自身のコピーを作りたくなるのです。そうすれば自分と同じ思想信条のコピーと共に倍の行動ができるようになるからです。


武術でも神仏の教えでも、秘術の口伝やお経、祝詞、賛美歌という形で伝承され、文字に残りながら伝えられてきました。先人はノウハウを口伝では残しきれないのを知って文字に託したのですが、受け取った人達の常識や解釈によって徐々に歪められてしまう事も多々あります。


全くの初心者が正しい手順で最短の時間と効率で基本を学び、半人前、1人前へと進められるためにまずは経験則を解りやすく噛み砕いたマニュアルというノウハウ集が必要なのです。基本を反復練習してからでないと応用は利きませんし、経験則を高めた人の境地までは到達できません。到達するには、地道に日々を積み重ねていくしかないのです。エスカレータやヘリコプターはあるかもしれませんが、思想信条まではすぐに身につくものではありません。


思えば私も仕事に限らず、先人達に多大なるご迷惑をおかけしていました。先人達へのご恩に報いるには、先人への感謝だけでなく、自分が今度は若い人達の面倒を見ることで次代へと繋げていきたいと思います。ペイフォワードや日本人独特の思いやりの精神ですね。

感性とロジックの両立と継続力

事を成し遂げる時の自分自信を突き動かす原動力は「情熱」、人を動かす原動力は「感動」と勝手に思っています。どちらも感情に訴えかける力です。


原動力をエンジンに行動する際には、「感性」と「ロジック」の両立、そして「継続力」が必須です(感性はデザインセンスに置き換えてもらっても結構です)。まずは感情を「感性」に落とし込む事から始まります。「感性」は「良い」「悪い」の区別ぐらいしかできませんが、その範囲の広大さと深さの深淵ぶりは言葉では表現できません。


さらに、「感性」を論理的かつ冷静に段取りを積み重ねる「ロジック」の構成力も必要不可欠です。階段なくして2階には登れず、飛行機や船なくして海外へ飛べません。方法を調べ、手段を講じ、時間との兼ね合いで期限までに間に合うようにスケジュールを立て、粛々と実行していく。とりあえずノリで飛び出しましたー、は最初は勢いがあるのでいいのですが、ふと我に返った時の反動が怖いものです。


原動力から「感性」へ、さらに掘り下げての「ロジックへ」。そして「ロジック」に期限を決めて、日割りで可能な行動に落とし込んでから一段ずつ日々を積み重ねれば、大抵の事は成し遂げる事が可能です。試しに今日からでもいいので1日100円をビンに放り込んでみて下さい。1年続ければ3万円強になります。それが「継続力」の凄さです。「継続力」については別途詳細なご説明をしましょう。